ファイバーコアは歯科治療での支台築造(神経を取った歯に対して被せ物をする時に歯を補強する手法)で用いる材料の1つです。歯根を補強するため、コアという芯になる土台を歯根に入れて、被せもので治療をします
太さ約10μmのガラス繊維を束ねて、その間にレジンを重合・含浸させます。素材が歯の象牙質と似ているので、保険診療内で使用される金属製ポストと比べると、患者さんの歯のたわみによって屈曲しながら応力を分散します。この働きによって歯への負担が大幅に軽減されます。
金属を全く使用しないファイバーコアはしなやかさが大きな特徴です。
従来は、歯の神経治療が終了したら支台製造という歯根を補強する為の土台に金属を使用していました。しかし、金属は歯より硬く折れないので、逆に歯根が折れてしまい、どうしても抜かざるを得ないケースが多くありました。ファイバーコアは歯根に負担をかけることなく補強が可能です。実際には土台に被せものが入るので全く見えない部分の治療となりますが、歯の寿命にとっては最も重要であると考えています。
特に、単根歯と呼ばれる根が1本しかない小臼歯や、前歯への治療をおすすめします。
メリット
- 金属製のコアと違って、歯と一緒にたわむので歯根破折を起こしにくく、更に歯に優しい素材です。
- オールセラミックを併用することによって、メタルフリーの治療が可能になります。
- 金属アレルギーをお持ちの方でも、安心(メタルフリー)
- 金属層がないので透明感があり、より自然な色調の審美的補綴が可能
- 金属製のコアと違い、イオン流出がないので歯肉が黒ずむことがない
デメリット
- 歯の根っこの残っている量が少ない場合は使用できないことがある
- 金属製のコアと違って強い衝撃で折れてしまう危険がある(※)
※強い衝撃として挙げられる例として、事故による衝撃があります。稀に、硬い物を食べた時にも折れてしまうこともあるので注意が必要です。
金属製の差し歯による黒ずみなどでお悩みの方からも多くご相談頂いております。治療方法について費用など、お気軽にお問合わせください。
料金
ファイバーコア |
1歯 | 11,000円 |
※料金は税込です。